特養で働くメリットとは?

特養で働くメリットとは? 介護職と転職

こんにちは。介護福祉士のヒイロです。

今回は特養で働くメリットについてお話します。

介護職の働く場所としては鉄板の特養ですが、働く側からするとどんなメリットがあるのか?

介護福祉士の目線で解説していきます。

特養ってどんな施設?

特養こと特別養護老人ホームを一言で言うと、介護度の高い利用者さんがいる施設ですね。

特養は要介護3以上が前提なので、介護度が高い利用者さんが集まってきます。

介護度が高いというのは働く側から見ると、基本的に全介助かな?という感じですね。

要介護度って総合的に判断されるのと、認知症も関わってくるので一概には言えませんが、基本的に介護度が上がると介護量も上がります。

例えば、自分で起きられる人の介護と、寝たきりの人の介護だと、当然寝たきりの人の方が介護量が上がります。

介護量が多いということは、言ってしまうと介護者の体の負担が大きいということです。

特養の介護職は身体介護がメインで、体をハードに使う仕事。

一言でまとめるとそうなります。

特養の給料はいいか?悪いか?

特養の給料は介護業界の中ではいい方ですね。

常勤の正職員だと、東京なら額面の月収25~30万円は行きます。

夜勤があるのが前提なので、夜勤手当があるのが大きいですね。

それから、特養は基本的には4カ月分のボーナスを出します。

なのでトータルの実入りもいいですね。

僕の知り合いの方は、40代男性、介護福祉士、特養の正職員で年収400万円以上もらっていました。

2019年10月から「特定処遇改善加算」という介護職員の給料を上げる施策もスタートしているので、さらに給料は上がっていると思います。

介護業界の転職で、特養は給与面でのメリットは大きいです。

訪問介護のホームヘルパーの給料は?

僕は訪問介護の常勤、正社員でしたが、給料は月の額面で23万円ぐらいでした。 ボーナスは年に1回だったので、年収にすると300万円行くか行かないか… 夜勤が無いことを差し引いても、施設の方が給料は良かったなぁ…とちょっと後悔しましたね…

特養の仕事内容

特養の仕事内容は主に身体介護です。その他、身体介護以外の業務も合わせて、特養の仕事内容をまとめていきます。

食事介助

三大介護のうちの一つ。食事介助は特養の介護職員の代表的な仕事内容ですね。

朝・昼・晩の3食、管理栄養士のもとで作られたメニューが支給されてきます。

学校の給食を思い浮かべてもらえればいいと思います。

で、利用者さんごとに嚥下機能(えんげきのう)はマチマチです。

嚥下機能っていうのは、要するに利用者さんの噛んだり飲み込んだりする能力のことですね。

利用者さんの能力に合わせて、常食・きざみ食・極きざみ食・ベースト食などなど、食事内容がバラバラなので、間違わないように配膳、下膳をします。

一人で食べられる利用者さんについては見守りで、全介助の利用者さんには食事介助をします。

この食事介助も奥が深くて、特に食事拒否をする利用者さんにどうやって食べてもらうか…?が介護職員の大きな仕事になります。

入浴介助

これもまた特養には欠かせない業務内容ですね。

入浴介助は施設によっても変わるんですけど、機械浴・リフト浴・個浴などなど色々な形があります。

入浴介助は2手に分かれることが多いですかね。

片方は浴室で利用者さんの体を洗う、流す、転倒しないように見守る。

もう片方は脱衣所で利用者さんの衣服の着脱、ドライヤーで髪を乾かす。

利用者さんの体・皮膚の状態のチェックも一つの仕事です。

僕が入ったユニット型の特養は1対1の入浴介助だったので割とゆっくりしていましたが、従来型の施設は利用者さんが多いので物凄くバタバタします。

排泄介助

これが無いと介護職じゃない…!?というほど、介護職員には欠かせない業務です。

排泄介助は3パターンに分けられますね。

トイレ介助・ポータブルトイレ介助・ベッド上の排泄介助です。

トイレ介助はその名の通りで、トイレでの排泄介助です。

利用者さんをトイレに誘導するのも仕事のうちで、トイレに行くことを拒否されたときにどうするかが腕のみせどころ。

ポータブルトイレは、持ち運べるトイレのことで、赤ちゃんの「おまる」をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。

ベッド上での排泄介助は、オムツ介助ですね。

利用者さんの体に負担をかけず、下のシーツを汚さないように介助するので、最も難易度が高い排泄介助です。

基本は同性介護だけど?

排泄介助を人にやってもらうのは恥ずかしいので、利用者さんの羞恥心に配慮して、同性介助が基本になります。 女性の介助は女性職員が、男性の介助は男性職員がするのが基本という考え方ですが、それをまともにやってると現場が崩壊します。 なので、希望する人については同性介護という対応がとられることが多いです。

介護記録

介護職と言えば記録です。1にも2にも記録です。

利用者さんの血圧・検温・食事摂取量・尿量・トイレの回数などなど、チェックする項目はたくさんあります。

記録をつけることで利用者さんの状態変化が分かりますし、異変にすぐ気づくことができます。

また、日々の記録の他に、担当の利用者さんの様子の記録や、自分の業務記録、実習生の記録チェックなどなど、記録ひとつとってもかなりの業務量があります。

レクリエーション・余暇活動・リハビリのサポート

介護現場のレクと言えばデイサービスですが特養でもレクは割と行われます。

これはプログラムが決まっている場合もありますし、介護士に一任されている場合もあります。

また、ボランティアの方がコンサートをすることもよくありますね。

クリスマスや夏祭りのようなイベントの準備も介護職員の仕事です。

家族対応

利用者さんのご家族が来ることも多くあって、その対応も介護職員の仕事です。

日々の生活の様子や体の状態などを伝えます。

ご家族と良好な関係を築いておくのも介護職員の立派な仕事のひとつですね。

トータル、特養で働くメリットって?

ここまで特養の給料や仕事内容について解説してきましたが、結局特養で働くメリットって何があるの?という部分をまとめます。

大きく3つのメリットがあるかな~と思います。

介護技術が身に付く

特養は身体介護の宝庫といいますか、ここで身に付かない介護スキルは無いんじゃないかというくらい、働いていれば嫌でも介護技術が身に付きます。

利用者さんが多ければ多いほど色々なパターンの介護技術が身に付くので、身体介護のプロを目指すなら利用者さんがたくさんいる特養がいいですね。

将来的に転職することになってもスキルをアピールできることと、経験を積んだ後に施設ケアマネ・相談員というポストがあるのもメリットです。

給料がいい

先ほども少し触れましたが、特養の給与水準は介護業界では高めです。

昇給もしますし、資格手当があったり、賞与があったり、退職金制度が整っていたりと、給与面ではメリット大きいな~と思います。

ただし、施設によって給与水準が変わるので、施設選びは慎重に…です。

安定している

特養の経営母体は社会福祉法人です。

社会福祉法人って言われてもピンと来ないかもしれませんが、株式会社とかの法人だと課される税金が免除されていたりします。

利益を追求するというよりも、社会福祉のために存在しているという大義があるので、公的機関に近いんですね。

公的機関に近いということはどういういことかというと、安定しているということです。

公務員が安定しているのは言わずもがなです。

あと、特養とは別ですが、地方公務員の介護福祉士職というのもあるので、安定を求めるなら公務員の介護福祉士を目指すのもアリです。

まとめ

特養のメリットは、「介護技術・給料・安定」の3つです。

仕事内容と自分の適性を見極めて、特養への転職を考えたいですね。

もし自分の適性が分からない…キャリアプランの描き方が分からない…という場合は、介護転職のプロに相談するのも一つの手です。

自分一人で考え続けると煮詰まってくるので、自分が特養で働いていけるかどうか?…不安がある場合は、自分の道をハッキリさせるために誰かに相談してみることをおすすめします。

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