訪問入浴をされている介護士の皆さまこんにちは。介護福祉士のヒイロです。
今回は、訪問入浴のヘルパー、オペレーターを辞めたい…と思っている方向けに、僕自身の訪問介護の経験をもとに、訪問入浴を辞めて訪問介護ってどうなの?
という趣旨でお送りします。
僕の訪問介護歴は6年ほどですので、多少はお役に立てると思います。
訪問入浴と訪問介護どっちが大変?
訪問入浴のオペレーターは体力勝負ですよね。
長時間の車の運転、パンパンに訪問宅が詰まったルート、重い機材の運び出し、セッティング、入浴介助、看護師やもう一人のオペレーターとの人間関係…
考えるだけでめまいがしてきます…
訪問介護の側から言うと、体力的には訪問介護の方が全然楽だと思います。
僕が経験した中で一番体力を使った現場は、エレベーターが無い団地の1階から、利用者さんを直接抱えて4階まで階段で登る現場です。
これで一番体力を使った現場です。
多分、訪問入浴のオペレーターさんからしたら、このくらい体力的には余裕なんじゃないかと思います。
訪問介護はそこまで体力を使わない現場もある
訪問入浴はどの現場でも相当の体力を使うと思います。
一方、訪問介護の場合、入る現場によって体力的なきつさにかなりバラつきがあります。
先ほど挙げた体力を使う現場もあれば、生活援助で掃除だけして帰る現場もあるんですね。
まぁ男は身体介護メインになってきますが、足浴だけして終わりとか、座って食事介助して終わりみたいな現場もあります。
恐らく、訪問入浴でも現場によって色というか、あのお宅の疲労度、難易度…みたいなのがあると思うんですが、訪問介護はその差が激しくなると思います。
訪問介護での入浴介助ってどうなの?
訪問入浴はあの重い機材を運び込んで入浴介助しますよね?
一方、訪問介護の入浴介助は利用者さんのお宅のお風呂でやります。
当然と言えば当然ですが…
なので、機材を運ばなくていいのでその点は楽だと思うんですが、お宅によってお風呂の構造が違うので使い方がバラバラです。
まぁとは言えお風呂ですから、どこのお宅もそんなに大差ないです。
問題は、利用者さんによって入浴介助の方法が異なることですね。
訪問介護は利用者さんのADLがばらばら
訪問入浴を使う利用者さんって、ほぼ要介護5レベルの自分では入浴できない方だと思います。
一方、訪問介護の場合は、要介護5の利用者さんもいれば、要介護2の利用者さんもいて、ADLにもかなりバラつきがあります。
訪問入浴は基本全介助だと思うんですけど、訪問介護は一部介助、全介助、見守り…みたいに、利用者さんが求めるケアによって内容が変わります。
なので、オペレーションもそのお宅ごとに覚えることがバラバラです。
あっちのお宅でOKなことが、こっちのお宅ではNGみたいなことが多々あります。
現場では基本一人、移動も一人
訪問入浴はオペレーター2人、看護師1人が基本だと思いますが、訪問介護は基本一人です。
気楽でいい反面、現場で何かあった時は自分でどうにかするしかありません。
連絡すれば誰かがサポートしてくれると思いますが、とっさの判断は自分で下す必要があります。
介護技術の幅は広がるのでは?
利用者さんのバラつきがあるということは、求められる介護内容にもバラつきがあるわけです。
排泄介助・食事介助・入浴介助の三大介助だけでなく、移動・移乗・着脱・トイレ誘導・起床・臥床…などなど、あらゆる介護技術が必要になってきます。
訪問入浴でどこまでの介助をするのか分かりませんが、恐らく介護技術の幅は訪問介護の方が広いんじゃないかなぁ…?と思います。
訪問入浴から訪問介護に転職するのはアリか?
もし訪問介護に移ることを検討されているのであれば、「目的」をハッキリさせておいた方がいいですね。
正直、給料を上げたいのが目的なら、施設の方がいいと思います。
夜勤があるので手当が付きますし、特養とかならボーナスもきっちり支給されます。
在宅介護のスペシャリストになって、ゆくゆくは居宅ケアマネとかなら訪問介護の経験はほぼ必須ではないでしょうか。
実は車の運転が好き!っていうのが一番で福祉に関わりたい場合は介護タクシーって手もあります。
まず、ご自身の今後の仕事に求める目的をハッキリさせることだと思います。
考えられる訪問介護への転職成功パターン
さて、訪問介護の仕事についてもろもろ語ってまいりました。
もし訪問入浴から訪問介護に転職するなら、失敗しない転職方法をとるべしです。
というのも、訪問介護の事業所って訪問入浴の事業所数の比じゃないんですね。
居宅サービス事業所 | |
訪問介護 | 36,564 |
訪問入浴介護 | 2,071 |
訪問看護ステーション | 10,673 |
通所介護 | 23,763 |
通所リハビリテーション | 8,114 |
短期入所生活介護 | 11,299 |
短期入所療養介護 | 5,422 |
こちらは厚生労働省の「平成29年度 介護サービス施設・事業所調査の概況」から抜粋した数字です。
訪問介護事業所が約36,000か所に対し、訪問入浴は2,071か所なので、訪問介護事業所って明らかに多いんです。
なので、事業所選びが超重要になってきます。
訪問入浴って大手のとこが多いと思いますが、訪問介護は大手から中小零細までかなりの数があります。
大手で言えば、例えば大企業が母体のところで、東京海上日動ベターライフ、セコム、パナソニック、東電パートナーズとか、探すと色々出てきます。
人によって相性があるのは当然ですが、これ以外にも福利厚生がいい隠れた会社はあると思います。
仕事探しには色々な軸があると思いますが、福利厚生がいい会社を選んでおけば、人間関係が悪くてもふんばれたりします。
退職金をある程度もらえるまではがんばろうとか、次のボーナスまでに!とか。
見つけよう、福利厚生のいい訪問介護事業所
と言っても、すぐに福利厚生がいい事業所を見つけるのは至難の業でしょう。
自分一人だけでは見極められないので、ここはプロに相談するのがいいと思います。
介護転職のプロが在籍する相談会社で、いい会社を紹介してもらいましょう。
自分でウンウン唸っていても決め手に欠けるし、最終的に決めるのは自分の直感でいいんですが、候補となる会社は詳しい人に紹介してもらうのが一番です。
訪問介護が気になったら、プロに相談してみてください。
まとめ
訪問入浴と訪問介護だったら、恐らく体力的には訪問介護の方が楽。
だけど訪問介護ならではの大変さはある。
その点踏まえても訪問介護に行きたいなら、福利厚生がいい会社を紹介してもらおう。
今回はそんなお話でした。
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